Tuesday, August 16, 2011

ネーミングにグッときたね: バターミルク/Butter Milk

ワオ。このネーミングには、乳製品に目がない私は参ったね。バターのごとくに濃厚なミルクなのか?あるいは、味覚糖の「バター飴」のような甘いミルクなのか?

日本でよく読んでいた(けれど、作っていたわけではない)洋書の料理本には、よく「バターミルク」が材料として挙げられていた。どんなものか分からないまま、想像だけが膨らんでいたある日、アメリカの料理本に「手に入らない場合は、牛乳に酢を混ぜたもので代用できます」とあるのを読んで、まさかと思ったものだ。牛乳に酢ですか? でも、名前が…。

カナダに来てはじめて夫の両親の家に行ったとき、冷蔵庫のなかにバターミルクを見つけた。義父に味を尋ねると、「ヨーグルト・ドリンクみたいな感じだね」と言う。グラスのなかにぼってりと注がれる濃厚なミルクは、見るからにおいしそう。はじめて口に含んだバターミルクは、想像していた味とは違い、すっぱかった。「ちょっと、これ、くさっていませんか?」と聞きたいところだったが、「牛乳に酢を混ぜたもので代用できる」のなら、この味で間違いなかろう、と思い直した。

しかし、何かとてもなつかしいのはなぜ? ふと思い出したら、私が大学生のときによくやっていた、ビフィダス・ヨーグルトと生協牛乳を混ぜ合わせたドリンクと、ほとんど同じ味ではないか。(ちょっと個人的過ぎましたね、)分かりやすく言うと、甘さのない「のむヨーグルト」を濃厚にした感じとでも言おうか。

それもそのはず、原料は「牛乳、塩、バクテリア」。ヨーグルトの原料が牛乳とバクテリアであることを考えれば、なんだ、やっぱり私のと同じじゃない。義父によれば、牛乳を攪拌してバターを作る時にできるのがバターミルクらしい。

「バター飴」の幻想をキッパリ捨て、ヨーグルト・ドリンクだと思って飲みはじめると、このうえもなく爽やかな風味にはまってしまった。パッケージに書いてあるようにカロリーはゼロだしね。さらに、マフィンやバナナケーキ、パンケーキといったお菓子作りに用いると、まろやかな味に仕上がって重宝する。

すっぱくて濃厚なバターミルク。今では私にとって必携のドリンクである。ただし、比較的味にこだわりのない夫が絶対に手をつけないことから察するに、好き嫌いがハッキリ分かれることも付け加えておこう。

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