Wednesday, August 24, 2011

ヌガーの原型では?: Halawa/ハルヴァ

ハルヴァ
Halawa。いやはや、どうカタカナ表記をすればよいものか…。レバノン出身のアクラムが発音すると「ハルヴァ」と聞こえるが、文字を見るとHalawaとなっている。ハラワかも知れない。ちゃんとした発音も知らずに数年間食べ続けてきたのだから困ったものだ。

仲良くしている友人がイラン出身とあって、彼女たちに招かれてイラン系のパーティーに行くのだが、その度に彼らのホスピタリティの厚さに驚嘆してしまう。最初、紹介された人たちに形式的に手を差し出していたが、誰も私の手を取らないで、首に抱き着いて両頬にキスしてくれるのだ(おかげで、パーティーの帰途は香水の香りでむせて気分が悪いんだけどね)。背筋を伸ばして紅茶をちびちび飲むパーティーとは、何という違いだろう!

それに、みんなが持ち寄った料理のおいしいこと! ナスやトマト、ほうれん草などを中心にしたキャセロール料理、串焼きのケバブ、サフランの香りをつけてお鍋の底部分をカリカリに焼いたサフラン・ライスなど、色取り鮮やかでダイナミックな料理のオン・パレードに、思わず「迷い箸」ならぬ「迷いフォーク」をしてしまう。

そんなパーティーに誰かが持ってきた「ハルヴァ」。初めて食べたときの感激は今でもよく覚えている。口中に広がる白ごまの芳醇な香り、舌の上でやさしく溶けるその食感、そして、キャンディーの粒子ようなサラサラとした舌触り…。それにしても何という濃厚な味! ひょっとしてヌガーの原型では? ヌガー(歯にくっつくキャンディーと言えば分かりやすい?)は、ヨーロッパ南部でとりわけポピュラーである。かつてヨーロッパ南部を支配した強大なオスマントルコ帝国の影響力を考えれば、中近東と南ヨーロッパがここでつながってもおかしくない…、という自説をパーティーで展開してみたが、誰もまともに取り合ってくれなかった。

ま、それは置いといて、このハルヴァ、白ごまペーストを使ったレバノンの伝統的スイートだとか。頭がどうかなってしまうんじゃないかと思うほど非常に甘いのだが、パーティーで供された濃い目の紅茶と相性ばっちり。写真はプレーンのものだけど、ピスタチオ入り、チョコレートとマーブルになったものが断然おいしい。

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